フィッツジェラルド「グレート・ギャッツビー」

映画化されていたり(見たことはない)、表紙のイメージから何となく甘ったるい恋愛話なのかなと思っていましたがこれが全く違いました。今、日本でも貧富の格差や平等幻想の崩壊といったことが話題になっていますが、そんなことも考えさせる示唆に富んだ物…

村上春樹「辺境・近境」

村上春樹さんのエッセイや旅行記は好きな人にとっては本当に「止められない、止まらない」といった気分にさせられる。エッセイの感じは最近では三谷幸喜さんが書くものと似ている気がする。二人とも作品の評価に神経質(評論家自体はバカにしている)でいて…

吉田修一「パレード」

吉田修一さんの本がこのところ賞を取ったり書評でもよく見かけるので読んでみました。最後の直輝の章ががぜん読ませます。共同生活を送る男女の心模様が一人一人描かれているわけですが、そこは今日の小説だけあって人間の裏表や心の闇が軽い筆致で書かれて…

村上春樹「ノルウェイの森」

文庫もオリジナルカバーになったことだし、読み直してみました。恋愛の形や若者の精神、風俗がサラサラと流れるように書かれている。このことが読まれ続けている理由なのだろう。それに会話の妙がすばらしい。この物語の推進力はレイコさん、そして緑にある…

佐野眞一「だれが「本」を殺すのか」

本を取り巻く業界の話。あくまで業界の話であって、右往左往しているのは業界人だけという感想がなきにしもあらず。今までもこれからも本を読む人は読むし、読まない人は読まない。ベストセラー本があればその読者の軽佻さを冷笑し、堅い本が売れなければ読…

江國香織「流しのしたの骨」

ある家族の話なのだが、この雰囲気を説明するのは難しい。江國さんが書く世界としかいえない。たとえるのなら絵本的というか、雑誌のインテリア特集などに紹介される家のような。その中では心地よさげではあるけど、実際まねすると窮屈で陳腐な感じがしてし…

太宰治「津軽」

津軽 (新潮文庫) 太宰治がここまで軽妙洒脱な本を書いているとは知らなかった。自虐的なユーモアもあり、感動的な再会劇もありの盛りだくさん。よく太宰のファンは青森まで生家(資料館になっている)を見に行ったりすると聞くが、それも分かるような気がし…

江國香織「薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木」

陶子さんが住む町が広尾とは読んでて分からなかった。山手線の外側の目黒区か世田谷区の辺りかなと想像してましたけど。あと犬のクロの描写が好ましい。犬を飼ってみたいと思わせます。

新書の話

講談社現代新書の装丁が新しくなった。 http://shop.kodansha.jp/bc/books/gendai/ 本屋に並んでいるのを見たが、これでいいのか?なにか、復刻版の本みたいで古くさいし安っぽいと思うのは自分だけ?内容が肝心だと言われればそれまでだが、装丁で本を手に…

できるホームページHTML入門 Windows対応 (できるシリーズ)の感想

ホームページ関連本を買ったのは初めてですけど、わかりやすく、さらに勉強してみようという気にさせる、初心者向けとしては狙い通りの本ではないでしょうか。またまた関連本を買ってしまいそうです。

今日買った本

今日買った本