村上春樹「ノルウェイの森」

ノルウェイの森 上 (講談社文庫) ノルウェイの森 下 (講談社文庫)
文庫もオリジナルカバーになったことだし、読み直してみました。恋愛の形や若者の精神、風俗がサラサラと流れるように書かれている。このことが読まれ続けている理由なのだろう。それに会話の妙がすばらしい。この物語の推進力はレイコさん、そして緑にあるのだと思った。登場人物の誰もが魅力的に描かれているが、特にこの二人との会話は絶妙で、著者も書いていて楽しかったのでは。小説とは分かっているが実際の生活でこのようなやりとりができる友人を持てたとしたらすばらしいと思う。