佐野眞一「だれが「本」を殺すのか」

だれが「本」を殺すのか
本を取り巻く業界の話。あくまで業界の話であって、右往左往しているのは業界人だけという感想がなきにしもあらず。今までもこれからも本を読む人は読むし、読まない人は読まない。ベストセラー本があればその読者の軽佻さを冷笑し、堅い本が売れなければ読者の教養の衰退を嘆く。こんな時代錯誤的な思考をする人にはむしろ作家や文化人と呼ばれる人たちに多いのでは。
あと、本屋と言えば丸の内オアゾにできた丸善。建物の構造上仕方がないのかもしれないが、天井が高すぎてエスカレーターでの移動に時間がかかるし、壁が多くて全体が見渡しにくい。あの近辺のビジネスマンなどには好評かもしれないが、本屋好きの人間には向いていないと思う。