村上春樹「遠い太鼓」

遠い太鼓 (講談社文庫)
外国に滞在していたときのスケッチをまとめたものということですが、村上さんが言うように何らかの文章を書いていくということは自分の中のバランスを保つ、あるいは知るのに有効なのかも。今、多くの人がブログなどを書くのも自分を表現したいというだけでなく精神を安定させる効果を知らずのうちに感じているからかもしれません。この本が出版された1990年はバブルの絶頂期でもありました。村上さんが日本の消費社会の姿に違和感を感じたのも無理からぬところです。